水や電力不要な環境配慮型無水トイレ 共成レンテムが取り扱い開始
建設・農業機材レンタルの共成レンテム(本社札幌、本店帯広、石井丈夫社長)は、水を使わないトイレ「環境配慮型無水小便器」を初めて取り入れた。同社は「管内で無水トイレの導入は珍しい。建設現場のイメージアップなどにつながれば」としている。(廣田佳那)
同社は建設現場などで用いられる簡易水洗トイレなども扱っているが、近年はこうした分野でもSDGs(持続可能な開発目標)の観点から環境に配慮した製品の需要が拡大。無水小便器は、水資源の保全や二酸化炭素排出量削減につながると考え、扱う一部の仮設トイレで導入した。
スイスで無水小便器を製造するURIMATの日本法人「URIMAT JAPAN」(東京)の製品を採用。共成レンテム子会社のユニバーサルハウス(帯広)が建屋部分を製造し、共成レンテムが貸し出す。
URIMAT-によると、便器には悪臭の原因となるアンモニアを分解する専用の固形クリーナーを内蔵。ゴム製の密閉膜で臭いを遮断することができるほか、1日1回専用の水溶液を便器に噴射することで臭いや汚れを防止するという。仮設トイレへの導入は外気温の影響などが課題とされていたが、今年の冬に実証実験を行い、臭いなど使用上の問題がないことを確認した。
共成レンテムの竹中和明安全衛生室長は「水や電力が必要ないため、災害時の非常用トイレとしても使用できる。企業のBCP(事業継続計画)対策としても活用してもらえたら」と話している。
レンタル開始は8月下旬から。問い合わせは同社広域営業推進部(011・208・6101)へ。