200~300キロの“思い”奉納 幸福駅の切符を神社にお供え
帯広市内の幸福神社で29日、「旧国鉄広尾線幸福駅」の駅舎に貼られていた「切符」の奉納式が執り行われた。総重量200~300キロにもなる「切符」にこもった“思い”が、神前に供えられた。
「恋人の聖地」として親しまれている幸福駅は、2013年に現駅舎が建設された。ピンク色の切符を模したカードに願い事が書き込まれ、壁や天井に貼られていた。管理している市と幸福観光再開発協議会(川原英博会長)は、建て替えから10周年の節目を迎え、今月27日に切符を撤去した。同協議会によると、切符の総重量は200~300キロほどという。
「幸福の日」(5月29日)に当たるこの日は、同協議会と市観光交流課から7人が奉納式に参加した。幸福神社を管轄する大正神社の筒井洋一宮司が斎主を務めた。撤去した切符を入れた箱を神前に供え、玉串をささげるなどした。
式後、川原会長は「皆さんの思いが神さまに伝われば」と期待し、「これからも幸福駅に訪れた方々が幸せになってくれればいい」と話していた。切符は今後、市内のごみ処理施設「くりりんセンター」で処理する。(山田夏航)
200~300キロの“想い”奉納 幸福駅の切符を神社にお供え