和牛全共の総事業費7・5億円、来場想定38万人 宿泊・交通は札幌、釧路も
【札幌】2027年に開催される第13回全国和牛能力共進会(全共)北海道大会の実行委員会(会長=鈴木直道知事)が27日、札幌市内で開かれた。総事業費を7億5千万円、開催期間中(27年8月26日~30日)の来場者を約38万人などと想定する基本計画案が示された。メイン会場となる音更町の共進会場エリア(ホクレン十勝地区家畜市場)の屋内外に観覧席を3000席、会場入り口に大型ビジョンを設けて観覧しやすい大会づくりを進めることなども盛り込まれた。(奥野秀康)
過去に十勝管内で開かれた大型イベントでは、2018年開催の国際農機展で来場者が20万人に達した事例がある。今回の全共の想定は約2倍、管内で過去最大級のイベントとなる。「種牛の部」共進会場エリアのほか、同町内に催事会場エリア(希望が丘運動公園、家畜集出荷センター)、帯広市内に「肉牛の部」審査・展示会場(道畜産公社十勝工場)、セリ会場(よつ葉アリーナ十勝)などが設置される。
出品頭数は「種牛の部」「高校および農業大学校の部」で320頭、「肉牛の部」が200頭。大会参加者、関係者は2500人、来賓は約2000人を見込む。
期間中は大会参加者、来場者を迎え入れるための交通・宿泊手段が不足することが懸念されるが、基本計画案では、とかち帯広空港のほか新千歳空港、釧路空港なども利用して来勝してもらうことを明記。宿泊も十勝・帯広だけでなく札幌・トマム、釧路、旭川・富良野を活用してもらう。年内にも旅行会社と提携し、ツアーを企画する。
基本計画は8月に開催予定の次回実行委で決定する。27日の実行委では、約300通の公募から選ばれたイベントテーマも決定。「Wa Gyu Ready? 和牛の次なる1歩は北の大地から 和牛の祭典2027」とした。
冒頭であいさつした鈴木知事は「大会成功に向け、一人でも多くの方に全共を知ってもらうことが重要だ。道は本日決定したイベントテーマを使って積極的にPRする」と述べた。
実行委の副会長を務める音更町の小野信次町長は「音更と帯広が会場に選ばれたのは大変名誉なこと。それに恥じることがないよう、大会の準備、運営に努力していきたい」と話した。帯広市の米沢則寿市長も「来場者を地域を挙げてお迎えし、北海道・十勝の魅力を発信していきたい」と語った。