ナガイモの春掘りスタート
十勝管内10JAで生産する「十勝川西長いも」の春掘り作業が8日に始まった。帯広市内ではうららかな春の陽気の中、農業者らが土の中で冬を越したナガイモを収穫していた。
十勝川西長いもは秋を主に収穫するが、通年出荷に向けて春掘りも行う。昨秋と今春を合わせた「2023年産」は約2万8000トンと前年産より5000トンほど多い見込み。昨夏の暑さの影響で例年以上に大きなものが多く、JA帯広かわにしによると、秋掘り分が早々と保管容量を埋めたため、今年の春掘りの割合は全体の約4割(1万1000トン)と例年よりやや多い。雪は少なかったが、土壌凍結の影響はなかったという。
帯広市川西長いも生産組合の豊西支部長を務める前川俊英さん(49)は市豊西町の畑で作業を開始。午前0時ごろから重機で1メートルほど溝を掘り、家族やパート作業員らがその中に入り、早朝から丁寧にナガイモを取り出していた。前川さんは「長さ、太さは申し分ない。マグロのとろろあえなどでおいしく食べてほしい」と話していた。
23年産は管内255戸が約532ヘクタールで作付けた。春掘り作業は今月下旬ごろまで。(松村智裕)
ナガイモの春掘りスタート