ヒグマ情報LINEで発信 士幌町が3月から開始
【士幌】道内各地でヒグマによる人身被害が相次ぐ中、士幌町は3月1日から、無料通信アプリLINE(ライン)の公式アカウントで、ヒグマの目撃情報を伝える機能を導入する。町はLINEで手軽にヒグマに関する出没日時と場所を確認できるようにすることで、町民への周知など迅速な対応につなげる考え。システムの導入は管内では珍しい。(大健太郎)
昨年11月に行われた秋季まちづくり懇談会で、町民からの要望を受けて決めた。町によると、現状はヒグマが出没した近隣の農家へファクスで伝えているという。今年度の目撃情報は5件で、新田や上音更の町道などで確認されている。捕獲頭数は23年度7頭、22年度1頭、21年度1頭。
通報は24時間可能で、ヒグマの発見者が現場の写真や位置、状況などをLINEで入力して送る仕組み。関係者による現地確認の手間が省け、速やかな対応が可能になる。町役場からもヒグマの出没日時と出没場所を知らせる。
同町地域戦略課広報広聴係の鈴木麟太郎主任は「ヒグマに関する的確な情報を送ることで、町民が安心する一助になれば」とする。町公式LINEの登録者数は2105人(20日現在)。
なお、LINEの「通報」の機能では、道路や公園の遊具の損傷などを報告できる機能がある。損傷を見つけた場合、位置情報の地図をライン上から送信することで、担当課に情報が届くようになっている。