バルーンフェスでも「ゼロカーボン宣言」、熱気球排出のCO2を相殺 上士幌
【上士幌】上士幌町航空公園で13日まで開かれている第50回北海道バルーンフェスティバルで、主催する同組織委員会は、熱気球から排出される二酸化炭素(CO2)を相殺して削減する「オフセット」活動を展開している。竹由来のエコ素材「バンブーファイバー」を使ったスプーンとフォークと箸のセットを、会場内の飲食店で先着100人に無料配布している。
同町は国の「脱炭素先行地域」に選定され、「ゼロカーボン宣言」を表明している。組織委は町内の一大イベントの期間中、CO2の実質ゼロ達成を目指して、「ゼロカーボンバルーニング宣言」を実施した。
バンブーファイバーは、竹の繊維をパウダー状にして樹脂やコンスターチで固めた環境に優しい素材。竹はプラスチックや木に代わるエコ素材としても注目を集めている。農薬を必要としないため土壌への負担を抑え、CO2の排出が少ない。SDGs(持続可能な開発目標)に貢献する点に着目した。軽いが強度があり、耐熱性も高い。配布しているのは組み立て式のセットで、アウトドアなどでも持ち運びに便利で繰り返し使える。
組織委は他にも、プラスチック廃材をリサイクルした再生プラスチックくいを会場整備の一部に活用。昼間に光のエネルギーを蓄え、夜間などで暗い場所で発光する電気を使わない蓄光パネルも使っている。
組織委は「プラスチックの削減も考え、小さなことからこつこつと進めるSDGsの取り組みを知ってもらいたい」としている。(大健太郎)