帯広市「住みよさ」3年連続全道一 利便度上位も安心度低迷
東洋経済新報社(東京)は、全国812の市と特別区を対象とした「住みよさランキング2023」を発表した。帯広市は3年連続で道内1位となり、全国では前年比18ランクダウンの133位だった。人口当たりの飲食店数などの利便度が全国的にも上位に位置する一方、子ども医療費助成などで評価される安心度は下位に沈んでいる。
ランキングは病床数や小売り販売額、住宅地平均地価などの20の公的指標を「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」の4項目に分け、同社が独自に偏差値を算出し、集計した。今回で30回目となり、12日に公表した。
帯広市は4項目のうち、利便度が前年から3ランクアップして全国10位(全道では1位)となった。「人口1000人当たりの飲食店数」が前年と同じ全国1位、「人口1人当たりの大規模小売店店舗面積」が2ランク上昇の全国26位となるなど、買い物や飲食に関する利便性が高いと評価された。
転出入人口比率や気候などが指標の快適度は17ランク低下して全国303位。「都市計画区域人口当たりの都市公園面積」は全国40位と上位にある一方、水道料金が全国725位と下位に位置し、全体を押し下げている。
財政力指数や「納税義務者1人当たりの所得」などで評価される富裕度は12ランク下がって全国436位となった。ただ、道内では快適度5位、富裕度6位と優位性がある。
安心度は40ランクダウンの全国610位(道内では30位)。指標となる「老年人口1000人当たりの介護老人福祉・保健施設定員数」が672位、「子ども医療費助成」が755位と引き続き低迷し、下位にとどまる。
「住みよさ」の道内ベスト3は帯広、函館(前年8位)、苫小牧(同5位)。苫小牧は快適度が全国1位だった。全国トップには前年3位だった野々市市(石川県)が2年ぶりに返り咲いた。2位は前年トップの武蔵野市(東京)、3位は前年2位の福井市だった。(津田恭平)