容疑者逮捕に尽力 帯広署の淺井警部補に「道民の警察職員表彰」
北海道の治安維持のために特に尽力した10人の道警職員に贈られる「道民の警察職員表彰」の一人に、帯広署刑事3課、淺井晋平警部補(44)が選ばれ、感謝状を受け取った。帯広市内で起きた複数の窃盗容疑者逮捕に貢献した淺井警部補は「犯罪で悲しい思いをする人を減らしたいという気持ちでこれからも職務を全うしたい」と意気込む。
淺井警部補は札幌市出身。2002年10月に道警入り。道警本部捜査1課時代に防犯カメラ映像の高い精査技能を身に付け、2度目の勤務となる帯広署では窃盗事件捜査の最前線で指揮を執った。
21年11月、道内のドラッグストアでベトナム国籍の3人が医薬品などの盗みを繰り返した事件では、約8カ月に及ぶ長期間の捜査で、道内24店舗の他、2府1県の被害店舗の防犯カメラ映像も解析。証拠となる被害品840点を押収した。高額商品ばかりを狙う手口で被害総額が400万円に上り、各店舗に大きな実害が及んでいた中で、犯人摘発に貢献した実績は高く評価された。
他にも昨年、帯広市内公園の蛇口が相次いで盗まれた事件やよつ葉アリーナ十勝の更衣室で起きた連続盗難事件など、犯人像が見えにくい事件も粘り強い証拠集めで容疑者逮捕に尽力した。
淺井警部補は4月からは警部に昇任し、広尾署の刑事・生活安全課長に就任する。「立場も勤務地も変わるが、被害者を減らしたいという思いは変わらない」と、今後も十勝の犯罪抑止に努めていく。(近藤周)