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帯広出身の長原選手がデフリンピック2度目の出場 悲願の金目指す

2度目のデフリンピックで金メダル獲得を目指す長原選手(ゼンリンデータコム提供)

 聴覚障害者のオリンピックといわれる「デフリンピック」(1~15日、ブラジル)のバドミントン競技に、帯広市出身の長原茉奈美選手(28)=埼玉県在住、ゼンリンデータコム所属=が出場する。初出場した2017年大会(トルコ)では女子シングルスで銅メダルを獲得し、道民栄誉賞も受賞。2度目の大舞台では「金メダルを取りたい」と世界の頂点を目指す。

 耳の不自由な長原選手は帯広聾学校の小学部、中学部に通い、帯広大谷高、道教育大釧路校を卒業。バドミントンは小学1年から取り組み、実力を磨いてきた。

 前回大会では同競技唯一のメダリストとなり、混合ダブルスと混合団体でベスト8入りした。当時は白糠養護学校(釧路管内白糠町)の教諭だったが、18年度から現在の所属に。19年の世界デフバドミントン選手権では、混合団体と女子ダブルスでともに3位、女子シングルス8強の好成績を挙げた。

 長原選手は今大会でも3種目に出場。女子シングルス、混合団体のほか、沼倉千紘選手と組む女子ダブルスでは息の合ったコンビネーションでの金メダル獲得が期待されている。

 デフリンピックは4年に1度開かれるが、今大会は新型コロナウイルス感染症の拡大によって1年延期となった。練習が十分できないなどの影響もあった。

 4月22日に所属先で開かれた壮行会で、長原選手は「心理的不安があったが、会社からのサポートなどもあり、ここまで持ちこたえることができた。本番では後悔のないように戦いたい」と意気込んだ。バドミントン日本選手団は同27日に現地カシアスドスルへ出発した。

 デフリンピックはパラリンピックと比べると認知度が低く、スポンサーが集まりにくいという。そのため、選手は大会遠征費のほとんどを自己負担するなど現状は厳しい。日本デフバドミントン協会は日本選手団の今大会遠征費をクラウドファンディングで募り、多くの支援を求めている。(松村智裕)

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