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ドリカム吉田さん命名、池田町の醸造用ブドウ2種が国内品種登録 「銀河」「未来」

白ワインの原料となる醸造用ブドウ「銀河」(町ブドウ・ブドウ酒研究所提供)

 【池田】池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(佐野寛所長)が町独自の醸造用ブドウ「山幸」を主体に交配を重ねて開発した、赤ワイン用の品種「未来」と白ワイン用の品種「銀河」が農林水産省に品種登録された。2品種とも「DREAMS COME TRUE」のボーカルで町出身の吉田美和さんが命名した。町にとって、特に白ワイン用品種の登録は初めてとなる。

 町が2019年11月に申請、農水省が同12月に受理し、22年1月17日付で登録された。町独自の醸造用ブドウとしては、00年に「清舞」、06年に「山幸」が国内品種登録されているため、未来と銀河は3、4例目となる。種苗法に基づく登録品種として、今後は種苗の生産や販売を通じて広く普及を促すことができる。

赤ワイン用「未来」(町ブドウ・ブドウ酒研究所提供)

 未来は、清見種と山ブドウ種の交配で誕生した山幸と「IK-667」(交配番号)を交配。山幸と比べて密着型の果房で1週間ほど収穫の時期が早く、耐寒性も強い。山幸特有の野趣味というよりは柔らかく優しい味わいが特徴。一方の銀河は、山幸と山幸の掛け合わせの中から果皮の色素が薄い灰色がかった実を選抜し、ワインのテイスティングも重ねて誕生。軽快な酸味が特徴という。

 同研究所によると、町直営のほ場(千代田・清見地区)での植栽本数と栽培面積は、未来が約600本の30アール程度、銀河が約150本の10アール程度にとどまり、製品化に向けては道内外の栽培農家への普及にも努めて作付面積を増やす。将来的に未来はたる熟成を伴う赤ワイン、銀河は酸味を生かしたスパークリングワインの原料とする考え。

 交配開始から約30年で、待望の白品種を含む2新種が登録できたことを受け、安井美裕町長は「これまでの研究開発が認められてよかった。清舞、山幸に続く新品種として広く認知されれば」と期待。楽曲タイトルもヒントに命名した吉田さんは「池田町のワイン事業がこの先も発展していく願いを込めて未来、町外れから見上げる池田町の星空をイメージして銀河と名付けました」などとコメントを寄せている。(小縣大輝)

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