白濱夫妻の描いた干支絵人気 豊頃・東京
【豊頃・東京】豊頃町十弗在住の現代美術作家白濱雅也さん(59)と妻でマネジャーの万亀さん(53)が、東京都江東区三好2丁目に設置した板材をつなぎ合わせてつくった巨大なキャンバスに干支(えと)絵を描き、道行く市民らの目を楽しませて話題になっている。
干支絵は、深川資料館通り商店街協同組合(分部登志弘組合長)が商店街活性化の一環で企画。同商店街は、江東区三好・白河1丁目の清澄通から東京都現代美術館のある同4丁目までの約900メートルの間に約100店舗が軒を連ねている。
白濱夫妻は2016年7月に豊頃町に移住する以前、江東区白河に住んでいたことがあり、その縁で同商店街の分部組合長(82)から制作依頼を受けた。今回が初めてではなく、15~18年までに未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)を描いており、今年は3年ぶり5回目。
コロナ禍のため、できる限り「密」を回避し、マイカーとフェリーで都内へ移動。江東区新木場にある材木商の敷地で約4日間かけて制作した。敷地内に用意された縦5メートル、横25センチの板材を20枚以上つなぎ合わせて横7メートルにした巨大なキャンバスに、白濱さんが下絵を描き、万亀さんがアクリル絵の具で塗装した。
中央には、額に星と三日月の模様をそれぞれ施した2頭の丑(うし)を配置。その周りを松竹梅、鶴亀、初日の出、だるま、東京タワー、東京スカイツリーなどを描き、華やかな雰囲気にした。
白濱夫妻は「見た人たちが元気になるように、丑の他にも、縁起が良いものと東京らしいものをてんこ盛りにした」と話している。
同商店街によると、干支絵は昨年12月26日から展示しており、道行く市民や観光客、地域住民らの評判は上々で、当初は今月中旬までだった展示期間を今月末まで延長することにした。
19、20年は休止したが、今年は干支絵企画の復活を望む多くの声に応えた。同商店街の分部組合長は「コロナ禍のこんな時期だから、少しでも多くの人に干支絵を見て笑顔になってもらいたい」と話している。(内形勝也)