スマホ通学定期券の販売スタート 十勝バス
十勝バス(帯広市、野村文吾社長)が26日から、スマートフォンがチケット代わりになる通学定期券の販売を一部路線で始めている。全国の交通機関で利用があるアプリ「バスもり!」を活用した。通学定期券の販売は、町村の窓口では朝昼夕の各1時間しか行っておらず、数カ月に一度の定期券購入に時間的制約があった。スマホで購入できるためその手間も省ける。今後、対象路線を広げられるかを検討する。
同社は、定期券を十勝管内の窓口11カ所で販売。町村からバスで通学する生徒は、最寄りの窓口の対応時間帯と通学のタイミングが重ならないケースが少なからずあり、定期券購入のために離れた窓口にわざわざ足を運ぶなどの不便があった。アプリが定期券代わりになることから、持ち運びも簡単になる。
「バスもり!」は、電子決済の各種サービスを提供するウェルネット(東京)が開発したアプリ。道内でも定期券のほか都市間バスなどで導入事例がある。
購入時に路線を選択すると、1、2、3カ月の定期券を選択でき、スマホ内のクレジットカード決済のほか、コンビニなどで支払える。
学校発行の身分証明書をスマホで撮影し登録すると、運転手にスマホで定期券の画面を見せるだけで降車できる。対象路線は中札内と更別のスクールバスのほか広尾線。3路線で管内14校をカバーできる。
若森克芳乗合課長は「3路線のサービス提供は試験運用と位置付け、他の路線や回数券の購入などに広げられるかを今後見極めたい」と話している。(本田龍之介)