感染防止と経済活動の両立目指す 鈴木知事が緊急事態宣言の終了を宣言
【札幌】鈴木直道知事は18日の道感染症危機管理対策本部会議で、道内での新型コロナウイルス感染状況について「爆発的な感染拡大や医療崩壊による命と暮らしを守れない状況は回避された」と述べ、緊急事態宣言を予定通り19日で終了すると表明した。感染拡大防止と社会経済活動の両立を目指す。ただ終息が見通せない状況にあることから、20日以降も平日を含めて感染リスクの高い外出は控えるよう求めた。
鈴木知事は同会議とその後の臨時記者会見で、2月28日に行った緊急事態宣言後の状況を説明。「患者数は一定程度抑えられた。札幌市は増加傾向だが、ライブバーなど感染源が明確な事例が多く、制御下にある」と述べた。
「医療崩壊を起こすような急激な患者の増加はなく、恐れていた事態には至っていない。検査態勢の充実や病床の確保、情報の蓄積ができた」と宣言の効果を強調。「道民一人一人が意識、行動スタイルを変えてくれたことの成果」と感謝した。
一方で「終息に向かっているとは言い切れない。油断できない状況」とし、20日以降も継続して対策を進める考えを示した。20日以降は平日を含めて外出する際は体調を確認した上で、人が大勢集まり、風通しの悪い場所には行かないことなどを求めた。
緊急事態宣言下の道内経済については、「事業活動を縮小する事業者が出るなど社会経済活動に大きな影響を与えた」と強調。「感染拡大を防止しながら、社会経済活動を行う新たなステージに移行する」と述べた。
3月末まで道立施設は休館、道主催イベントも中止するが、「感染リスクを低減しつつ、再開の対策を打つ期間とする。4月からは通常の社会経済活動ができることを目指す」と語った。休校中の学校についても、新学期に再開させたいとした。(津田恭平)