過去最多753万人 管内の上半期観光入り込み数
十勝総合振興局は24日、2019年度上期(4~9月)の管内観光入り込み客数を公表した。前年度同期比で6・2%増の753万3500人を記録、過去最高となった。NHK連続テレビ小説「なつぞら」の効果が顕著に表われ、道外客が増加した。観光シーズン全般で好天に恵まれ、5月の10連休も好調の要因となった。
道内客が2・9%増の546万9400人、道外客は16・1%増の206万4100人。日帰り客は5・2%増の648万9900人、宿泊客数は13・1%増の104万3600人だった。
道外客を中心に入り込みが大幅に増えた要因の1つが、昨年4~9月末に放送された「なつぞら」。登場人物にゆかりの深い神田日勝記念美術館(鹿追町)は423・4%増の2万6959人、ロケセットが展示された真鍋庭園(帯広市)は24・1%増の4万5090人の入り込みとなるなど、ドラマに関係した7施設の合計(30万2332人)は前年の倍となった。
月別では5月が10連休効果で21・2%増となり、4、9月も前年を10%以上超える入り込みになった。18年に国際農業機械展が開催された反動で7月は15%程度の減少となったが、総体的に好調だった。
調査対象施設の入り込み数では、道の駅なかさつないが57万8100人でトップ。道の駅ピア21しほろ(33万8800人)、十勝川温泉(33万5500人)が続いた。
三井真局長は日帰り通過型の観光が多い点を十勝の課題として挙げ、「馬車BARやジュエリーアイス、ばんえい競馬など、十勝ならではの資源や楽しみ方を組み合わせながら、滞在型観光に進化させたい」と話した。
外国人宿泊2・4%減
今年度上期の管内の訪日外国人宿泊客数は2・4%減の5万9777人だった。内訳は台湾が2万1693人(14・2%減)、韓国が9465人(4・3%減)、香港が9455人(14%増)、中国は8920人(6・5%減)など。台湾はヨーロッパ便の就航、韓国は日韓関係の悪化に伴う道内定期便の減少が要因とみられる。(中島佑斗)