洪水情報をケーブルテレビで配信 帯開建とOCTVが協定
帯広開発建設部(竹内正信部長)と帯広シティーケーブル(OCTV、丸山芳明社長)は、洪水が予測される際に、河川やダムの映像を提供する協定を結んだ。ケーブルテレビを通じて情報発信をすることで、住民自らの迅速な避難行動につなげる狙い。
国交省やメディアの関係団体は昨年の西日本豪雨を踏まえて、住民自らの避難行動に結び付く情報提供を充実させるプロジェクトを実施している。映像の提供は、その一環。避難指示が出ても実際に避難しない人は多く、住民の的確な避難行動にいかにつなげるかが全国的な課題となっている。
ケーブルテレビは「地域密着」という特性があり、国交省と日本ケーブルテレビ連盟は5月、災害時に河川情報を発信するための協定を締結。これを受け、帯開建とOCTVが7月に協定を締結し、19日までに映像を配信する準備が整った。
今回はプロジェクト内の社会実験として全国18のケーブルテレビ局が各地域の河川事務所などと連携しており、道内では帯開建とOCTVの取り組みが唯一となる。
帯開建によると、十勝川や札内川、十勝ダムなど河川、砂防設備、ダムの35地点にカメラが設置されている。洪水時には、必要とされる箇所を抽出して配信する。
帯広開発建設部の桑村貴志治水課長は「ケーブルテレビの映像をきっかけに、住民自らの避難行動に結び付いてほしい」とし、OCTVの丸山社長は「地元のケーブルテレビ局として住民の安全に貢献したい」と話している。(中島佑斗)