医ケアカフェがセラピーコンサート 音更
【音更】医療的ケアが必要な子どもを持つ家族らが集い、悩みや喜び、情報を共有している「医ケアカフェ」は28日、ピアノやバイオリンの演奏を行う「医療的ケア児と家族のためのセラピーコンサート」を町内の地域サポートセンター「えがお」(町新通11)で開く。
同カフェでピアサポートとして、家族らを支援している片桐絵美さんと佐々木洋子さんは「本物の演奏を聴くと子どもたちは喜び、表情が豊かになるのがよく分かる。普段、なかなか外出することが難しい、医療的ケアが必要な子と家族にぜひ聴いてほしい」と呼び掛けている。
医療的ケア児とは、支援がなければ呼吸や食事などが困難な障害のある子ども。家庭でも家族が定期的にたんの吸引をするなど、普段は外出することが難しく、家に閉じこもりがちになる。
片桐さんと佐々木さんは、医療的ケア児だった子どもを亡くしている。片桐さんは「1人目の子どもを妊娠中にコンサートで演奏を聴いてとても癒やされた。音楽会などに医療的ケア児を連れて行くのは感染症の問題などがあり難しい」とし、普段から医療的ケア児を受け入れている施設でのコンサートを企画した。
コンサートには、十勝で子どもたちへの指導や音楽活動を行っている和光憂人さんがバイオリン、帯広三条高合唱部専任ピアニストでKANA音楽教室を主宰している東海林加奈さんがピアノを演奏する。時間は30分程度を予定している。
片桐さんと佐々木さんは「医ケアカフェの見学会も行う。子どもも家族も一緒にリラックスできる時間を過ごしてもらえたら」と話している。
同カフェは、医療的ケア児のデイサービスを行っている社会福祉法人「地域で一緒に暮らそう会」(佐々木恵美子理事長)が、4月から開設している。
毎月第3土曜の午前10時~同11時半に「えがお」で開催している。参加は無料。
コンサートは、可能な限り事前の申し込みを呼び掛けている。問い合わせ、申し込みは地域で一緒に暮らそう会(0155・42・0742)へ。(平田幸嗣)