ドイツ犬種「ワイマラナー」が警察犬に 新得永田さんのリンキンパーク号
【新得】新得町職員の永田智子さん(39)が飼育するリンカーン(リンキンパーク・デラ・ロズレデ・ペンナンガー)号=雄、3歳=が、今年の道警の嘱託警察犬に選ばれた。犬種はドイツ原産の「ワイマラナー」で、警察犬としては珍しい。
道警は直轄犬に加え、民間の犬を犯罪捜査や行方不明者の捜索に協力する警察犬として嘱託している。リンカーン号は7月に開かれた審査会で合格した。釧路方面本部管内では9頭が合格、新得署管内では9年ぶり。ワイマラナーの警察犬は現在、道内では唯一。任期は9月1日から1年間。
永田さんは現在、ワイマラナー12頭を飼育している。「頭が良く、人間くさい犬種で、嗅覚はシェパード以上」という。リンカーン号はもともと、ドッグショーへの出場を目指していたが、乗り気を見せなかったという。そこで警察犬に方向転換し、春から訓練を重ねてきた。「訓練では私の足跡を追うだけだったので、審査会で警察官の足跡を追えるか不安だった」というが、見事に一発合格を果たした。
29日に新得署で嘱託書交付式が行われた。金田順司署長から嘱託書を受け取った永田さんは、「行方不明者の捜索などに犬の力で協力できれば」と述べた。同署によると、釧路方面では1月からこれまでに22件の警察犬の出動があったという。金田署長は「臭気は時間との勝負。従来は札幌や帯広に出動要請していたが、管内に居ると心強い」と期待する。(丹羽恭太)