猿別川で「釜場」設置工事進む 幕別
【幕別】2016年の台風10号の大雨による冠水被害の再発防止策として、帯広開発建設部は猿別川左岸の2カ所に排水対策のための「釜場」の設置工事を進めている。
3年前の台風10号による大雨災害では、ブレーカーが落ちていたことで、猿別川と旧途別川の合流地点にある猿別水門の閉門が遅れた。閉門の遅れで約227ヘクタールが冠水し、住宅や農地、事業所が被災した。
釜場は猿別水門の上流と下流の2カ所に整備。台風などで樋門(ひもん)が閉まった際に水を集め、排水ポンプ車で川に排水する。釜場は5・5メートル×13メートルの大きさで、60立方メートル級ポンプ車に対応できる。
総事業費5200万円。工期は10月31日まで。工事は幕別町の萬和建設が請け負う。
帯広開建池田河川事務所の田村真次所長は「工事は工程通り進んでいる。釜場が完成すると住民が安心した生活が送れ、地域の安全に貢献できると思う」としている。(澤村真理子)