帯広-札幌間列車が全面再開 輸送最盛期の貨物列車も
胆振東部地震の影響で8日間運休が続いていた帯広-札幌間の列車が14日、運転を全面再開した。農産物輸送の需要期を迎えているJR貨物の貨物列車が運転を開始したほか、13日に一部バス代行で運転をした道東と道央を結ぶ旅客輸送も、特急列車「スーパーとかち」「スーパーおおぞら」が通常ダイヤで運行した。
JR石勝線は地震の影響でレールのゆがみなどが見つかり、JR北海道が復旧活動や点検を進めていた。この影響で貨物列車も運休していた。
JR貨物の貨物列車は帯広貨物駅-札幌貨物ターミナル駅間の運転を再開。再開後の最初の便となった午前3時12分札幌発の便は帯広に午前7時35分に到着。帯広発の便は午後2時26分、ジャガイモや砂糖、ニンジンなどを積み、札幌へ出発する。
同社によると9、10月は農産物輸送がピークを迎える時期で、帯広貨物駅発も含め、北海道から本州への輸送は昨年実績で約250万トン。1年のうち、農作物を運ぶ秋の輸送割合は大きいという。このためJR貨物では12日から、帯広貨物駅-札幌貨物ターミナル駅間でトラックの代行輸送を実施。ただ輸送力は通常の貨物列車の約4分の1程度のため、早期復旧が望まれていた。同社は「農産品輸送が最盛期を迎えており、今後も安全、確実に輸送を行いたい」としている。
また13日に一部バス代行を含み、釧路-札幌間で運転を再開したJR列車も「スーパーとかち」(帯広-札幌)、「スーパーおおぞら」(釧路-札幌)が始発から運転を再開。佐々木大輔帯広駅長は「再開にほっとしている。3連休に間に合いよかった」と話していた。(中島佑斗)