ISTロケット不具合対策を完了 大樹
【大樹】ロケット開発ベンチャーのインターステラテクノロジズ(大樹、IST、稲川貴大社長)は24日、町浜大樹の実験場で、観測ロケットMOMO2号機の打ち上げリハーサルを成功させ、前回延期の原因となった不具合対策を終えた。
2号機は4月28日~5月5日に打ち上げ予定だったが、機体内の各種バルブを圧力で動かすための窒素ガスの調圧器(レギュレーター)に不具合が発生。機体を万全な状態とするため、発射を見送った。
調圧器は単体では不具合を解消。前回は機体が横向きでは問題なかったが、燃料を入れて機体を立てた状態で新たに不具合が見つかったため、23日から点火以外の全工程を確認する実験を行った。
24日は午前8時ごろから作業し、午前10時半には燃料のエタノールと液体酸素の充填(じゅうてん)を始め、発射場周辺から退避。司令所からロケットを操作し、カウントダウンも行って、午後2時半ごろには発射段階に到達した。不具合が起きたガス圧力やバルブ動作は、データ数値で正常であることを確認した。
稲川社長は「不具合の対策はうまくいった。打ち上げ時期は今後、関係機関と調整し、具体的な日程を決めたい」と話していた。(眞尾敦)