「光る泥だんご」200個展示 園児制作、来月に葵学園
幼稚園などを運営する帯広葵学園(上野敏郎理事長)は、幼児教育に「光る泥だんご」作りを取り入れている。帯広市の姉妹都市・静岡県松崎町の伝統文化で、集中力向上や癒やしの効果が期待できるという。2月15日からは、帯広市内の藤丸で「光る泥だんご展」を初開催し、園児が制作した約200作品を展示する。
土や砂、わらに水を加えて固めた泥だんごは、色つきのしっくいを塗って磨くことで、宝石のように光り輝く。松崎町は、江戸時代から続く建築様式「なまこ壁」が現存するなど、左官技術が高い。光る泥だんごは、左官技術を生かした本格的な作品。
上野理事長が松崎町を訪れて作り方を学び、2016年から教育に取り入れた。園児は約1時間泥だんごを磨き、青や赤色などに光る作品を完成させる。子どもたちは、泥だんごが光る過程に好奇心が湧き、想像力を養っているという。
園児が作った泥だんごは直径約5センチ。展示会には帯広の森幼稚園、つつじが丘幼稚園、緑陽台保育園の年長児が作った180作品と、松崎町の幼稚園児が作った20作品を展示する。また、作り方指導で協力する十勝左官業協同組合青年部が、直径90センチの巨大泥だんごを制作する予定。展示会は20日まで開く。
上野理事長は「作品を展示することで、子どもたちが達成感や自信を深め、意欲が高まる機会にしたい。また、多くの人に松崎町の文化である光る泥だんごを知ってほしい」と話している。今後は、十勝の土を使った泥だんご作りにも挑戦する考え。(池谷智仁)