観光バス横転事故の救出活動に協力 13事業所に感謝状 清水
感謝状が贈られた(前列右2人目から)星野黒所長、道内運輸の高木悟社長、新妻社長、道勝運輸の嘉藤裕之社長、清水開発工業の佐藤俊介土木部係長、東日本道路の萩原広之専務。後列は右から畑下組の長谷川高司常務、丹野建設の丹野泰彦社長、宮坂建設工業の長谷川雅毅専務、平田建設の木幡彰夫専務、クリアロードの若林健一常務、北央道路工業十勝営業所の小田隆所長
【清水】町内で8月に観光バスが横転し39人が重軽傷を負った事故で、清水消防署(安宅信昭署長)は9日、現場で負傷者の救助活動や避難誘導・交通整理などをしたとして、十勝管内外の建設業者や運送会社など13事業所35人に感謝状を贈った。
感謝状を受けたのは、クリアロード、清水開発工業、山下観光十勝亭(以上清水)東日本道路、冨士新舗道、宮坂建設工業、道勝運輸(以上帯広)平田建設(士幌)畑下組(広尾)丹野建設(芽室)道路工業、北央道路工業(以上札幌)道内運輸(旭川)。
多くは当時通行止めになっていた日勝峠の復旧に携わる工事関係者で、事故発生直後に駆け付けた。車両に積んだ器具などを使い、道路の3メートル下で横転したバスの乗客救出に協力し、緊急車がスムーズに活動できるよう一般車などの交通整理を行った。また、日勝峠で営業する飲食店「十勝亭」の従業員は、乗客に飲料水や毛布を提供し、負傷者らを励まし続けた。
清水消防署庁舎で行われた授与式には、十勝亭を除く12事業所の代表者が出席。現場で指揮した小野寺佐千輝副署長は「皆さんの協力があったからこそ安全が保たれ、迅速な救出活動につながった」と、一人ひとりに感謝状を手渡した。
横転したバスと地面の間に腕を挟まれた負傷者を救出するため、社員1人が懸命に土を掘ったという冨士新舗道の新妻寛社長は「慌てることなく、工事関係者が強く連携して作業を分担した」と振り返った。現場付近で車両を誘導した道路工業十勝営業所の星野黒義明所長は「当たり前のことしかやっていないが、気持ちを頂けるだけでありがたい」と話していた。(小寺泰介)