道林業お試しツアー 就業希望３人が浦幌などで体験
枝打ち作業を体験するツアー参加者
【浦幌】移住・定住の促進と林業担い手の確保・育成を狙いとした「北海道林業お試しツアー」が１６～２０日の５日間、町などで開かれた。枝打ち体験や全国的にも珍しくなった「火入れ」現場、高性能林業機械などを見学した。
同ツアーは、道が今年度始めた「農林漁業の新たな担い手確保モデル事業」の一環で、十勝総合振興局など５振興局で開催。企画・運営を森林環境リアライズ（札幌市）が行い、十勝では十勝地域林業担い手確保推進協議会（会長・佐藤正人西十勝森林組合参事）が協力した。
道内２人と神奈川県の１人が参加。浦幌町で１８日に開かれた「一日リアル林業体験ＤＡＹ」では、北村林業（北村昌俊社長）の社員の就業時間に合わせて出勤。午前６時１０分にラジオ体操後、町稲穂の同社作業場（町有林内）に移動し、十勝総合振興局森林室の佐々木健人主査らの指導で枝打ち作業を体験した。
参加者は慣れない手つきでノコを使い、カラマツの枝を切り落とした。山での昼食後は、一緒に作業した同社従業員から、山で働くやりがいや思いを聞いた。
札幌市から参加した長井夕貴さん（２３）は「森林に関わる仕事がしたかった。枝打ちは作業に没頭できて楽しかった」とし、北村社長は「木に関する仕事に携わってもらえれば」と話していた。
ツアー参加者は、町の移住体験住宅に宿泊。杉江英雄さん（道指導林家）の優良カラマツ林や、エムケイ（木下政憲社長）のペレット工場を見学した他、幕別町では大坂林業（松村幹了社長）で苗木生産の作業体験、オムニス林産協同組合（瀬上晃彦代表理事）で製材工場の見学と製材作業体験もした。（円子紳一通信員）
