十勝毎日新聞 電子版

Tokachi Mainichi News Web

350万円以下の物件紹介 不動産サイト設立

「北海道田舎暮らし不動産」のサイトを立ち上げた(右から)永田さんと真浦さん

 不動産業のソーラーエステイト(帯広市西18南2)社長の永田剛さん(57)と、デザイン事務所のエムデザイン(市西13南17)代表の真浦綾子さん(41)は、売値が350万円以下の不動産を扱うサイト「北海道田舎暮らし不動産」を立ち上げた。市場では扱われにくい空き家や売り地に目を向け、都市部の移住者を意識して紹介している。

 始まりは2月、真浦さんが池田町内の知人から「ここには100万円台の安い物件がたくさんある」と耳にしたこと。調べるうちに、地方の古くなった物件はさまざまな理由から市場で扱われにくい現状が垣間見えた。深刻化する空き家の問題についても人口減少だけが背後にある課題ではないと捉え、「他の不動産会社が手を出しにくい安価な物件を何らかの形で紹介できれば」と思い至った。

 その際、起業や第2創業を目指す人向けの経営塾「とかち・イノベーション・プログラム」で知り合い、宅地建物取引士の資格を持つ永田さんに話を持ち掛けた。永田さん自身も仕事柄、市内近郊の空き家や空き地の情報を集めていたことからその趣旨に賛同。永田さんの不動産業としての知識、真浦さんのデザイナーとしての企画力というように、互いの得意分野を事業化に結び付けた。

 サイトは5月から公開。350万円以下の価格をアピールするとともに、(1)風景やロケーションが良い(2)小・中学校から徒歩で10分以内(3)100坪以上か店舗向き-の3つにカテゴリー分けしている。(1)は田舎暮らしに憧れて都会から来る移住者向け、(2)は子育て世帯向け、(3)は居住に限らず店舗を構えたい人向けという形でターゲットを絞った。

 現時点で池田と大樹両町内の空き家や売り地合わせて14件を101万円~350万円の価格帯で、周辺の外観写真やグーグルマップのストリートビューも載せて販売している。現在、2件の買い手が見つかった。

 今後は釣りの愛好者をターゲットにしたカテゴリーを追加し、販売エリアも広げる考え。永田さんは「空き家の処分にお困りの方の相談に応じる機会が増えれば」、真浦さんは「ゆくゆくは地方の空き家を多くの人が集まる宿にしたい。移住に限らず、観光の視点も組み合わせて十勝を盛り上げていきたい」としている。

 詳細はフェイスブックの専用ページか、サイトのURL(https://www.hokkaidoinaka.com/)を参照。問い合わせはソーラーエステイト(0120・889・508)へ。(小縣大輝)

更新情報

施設整備で通年集客へ 観光ビジョンと整合図る 新嵐山スカイパーク「素案」説明会

紙面イメージ

紙面イメージ

12.2(月)の紙面

ダウンロード一括(74MB) WEBビューア新機能・操作性UP

日別記事一覧

前の月 2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

十勝の市町村

Facebookページ

記事アクセスランキング

  • 昨日
  • 週間
  • 月間

十勝毎日新聞電子版HOME