士幌高にIoT表彰 教育活用が評価 全国農業アワード
【士幌】農作物栽培においてIoT(モノのインターネット)を活用した優れた取り組みを表彰する「第1回農業IoTアワード」の最優秀賞に、士幌高校が選ばれた。IoTを活用した花の栽培など最先端の取り組みを教育に生かしていることが評価された。
同表彰はソフトバンクグループのPSソリューションズ(東京)が主催し、国内の団体や組織、企業、個人を対象に実施。今回は全国26団体から申請があった。そのうち書類選考を通過した9団体が28日に東京都内でプレゼンテーションを行った。
士幌高校ではOA機器販売などを手掛ける曽我(帯広)と協力し、農業用のデータ収集システム「e-kakashi(イーカカシ)」を活用し、ユリ科のアルストロメリアの栽培データなどを収集している。この日、同校からは農業クラブ執行部の前多唯衣会長と渡辺皓星庶務が出席し、これらの取り組みについてプレゼンした。
選考の結果、IoTを教育に有効に活用しているとして、グランプリ(1団体)に次ぐ最優秀賞(5団体)の「学術研究奨励賞」に選ばれた。表彰式ではお笑い芸人のダチョウ倶楽部の3人も駆け付け、受賞を祝った。
同校でIoTを担当する中島綾子教諭は「このような賞をいただきたいへんありがたい。今までの農業は経験と勘に頼ってきたが、科学とデータに基づいた分析を通してできるということを若い世代に伝えていきたい」と話している。
グランプリは宮城県のGRAが受賞し、士幌高校は道内で唯一の受賞。(川野遼介)