介護職の魅力知って 帯広大谷短大卒業生 学校祭で職場再現
【音更】介護老人福祉施設や老人ホームなど介護関係の職場に勤務する帯広大谷短期大学(田中厚一学長)の卒業生が、同短大の学校祭第56回「蘭華祭」(12、13日)で、介護職の魅力をPRするイベントを開く。介護現場で働く“現役”が介護の場面を再現し、来場者の投票によって「ベストパフォーマンス」を決めるユニークな試みだ。
企画したのは、社会福祉科介護福祉専攻の卒業生らによる「介護っていいな。プロジェクト」。需要があるのになり手が少ない介護職のやりがいや魅力をPRしようと、同短大社会福祉科助手の堀田かおりさんが発起人となり昨年6月に発足。現在、管内の介護現場で働く卒業生を中心に150人で構成している。活動の第1弾として、昨年の蘭華祭で実践発表と施設紹介などを行った。
「介護ベストパフォーマンス決定戦」と題したPRイベントは13日午後0時半から同1時10分まで体育館で開催。施設(職場)対抗で、日々体験している介護現場のシーンを再現し、来場者に「介護っていいな」という気持ちになった場面に投票してもらう。介護される側もメンバーが演じ、介護福祉専攻の学生も参加する。
プロジェクトのメンバーで、町内の介護老人福祉施設「ロータス音更」に勤務する竹内彩花さん(20)は当日司会を担当。「きつい仕事というイメージが強いが、現場で働いていると、うれしかったりほっとしたりする場面が多い。職場での経験を通じた介護職の魅力を皆さんに伝えたい」と意気込む。
堀田さんは「人材を養成している立場とは違い、介護現場の現状を直接伝えることができる。現役の短大生や小・中・高校生、地域の人に『介護っていいな』という思いを発信したい」と来場を呼び掛けている。当日は介護実習室でアロマセラピーや移乗などの介護体験ができるほか、施設のPRコーナーも設ける。
蘭華祭は12日午前10時に開幕。2日間にわたり、のど自慢や仮装押し相撲大会、短大サークルや帯広大谷高校生徒によるステージなどが多彩に繰り広げられるほか、クラスや管内福祉施設のバザーも行われる。(鈴木裕之)