清水産ブドウでワイン 研究会が初醸造
【清水】清水ワイン研究会(小田勝也会長、会員6人)は、町内産ブドウを使った初のワイン「Shimizu Rosso2015」を醸造した。会員と町民有志が、栽培から瓶詰めまで全てを手掛けた。「清水特有の風土が育んだ力強いワインができた」と自信を持っている。6月4日にホクレン清水製糖工場広場で開かれる十勝若牛アスパラまつりでお披露目する。
町の気候は果物に適していると言われており、ブドウを始めサクランボや梨、リンゴや桃などが栽培されている。造園業や農家、愛好家らで構成する「十勝清水果樹同好会」(青木昇会長、会員35人)の中でブドウの活用法を考え、昨年8月に同会員からワイン研究会が創設した。
同11月に町内7件の農家や家庭で栽培していたブドウ(キャンベル・山ブドウ・清舞・山幸・清美)760キロを収穫。その日のうちに会員らがさっぽろ藤野ワイナリー(札幌市)へ搬入し、同ワイナリー指導の下で仕込みとプレス作業を行った後、木樽で4カ月間熟成させた。4月には瓶詰め、最後のラベル貼りまでを一本ずつ手作業で行うなど、会員が愛情を込めた究極の「Shimizu Rosso2015」だ。
ワイン造りの発起人で研究会事務局を務める宮崎幸夫さん(60)は「引き締まった酸味とさわやかな香りが特徴。口当たりはなめらかで緻密」と話す。ラベルは宮崎さんの知人で、札幌市在住のイラストレーターすずきももさんが担当。清水での収穫を祝い、食卓を囲む動物の姿が可愛らしく描かれている。無添加のサン・スコル、酸化防止剤を少量加えた2種類(各750ミリリットル)を計700本醸造した。
同まつりでは、1本2000円の特別価格で100本を販売する。また、グラス売り(1杯300円)で400杯を提供する。宮崎さんは「今後は増量して清水の特産品として育てていきたい。将来的にはワイナリーも作れれば」と話している。(小寺泰介)
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