母の供養込めサンタマラソン参加 広尾出身の渡辺さん
【広尾】町出身で大阪府在住の渡辺喬さん(73)が母親への供養の思いを込め、10月4日の「黄金道路ひろおサンタランドマラソン」を走る。渡辺さんは26年前も父親の一周忌を機にマラソンに挑戦しており、今年5月の母親の死後、すぐに地元で走る機会を得たことに運命めいたものを感じている。「母親と、地元で走れることに感謝して臨みたい」と話している。
渡辺さんは中学校卒業後に広尾を離れ、大阪で就職した。42歳のときにアメリカ・シカゴに赴任し、会社のランニングクラブに入って以来、ジョギングを趣味とし、これまに国内外のフルマラソン15大会に参加している。
47歳のときには父一作さん(享年77)の一周忌を機に、趣味のマラソンで供養しようと、一作さんが亡くなった病院があった帯広から地元の広尾まで約80キロを「父との思い出を思い返しながら走った」
今年5月に母久江さん(享年96)が亡くなった矢先、広尾でマラソン大会が開かれることを知った。親の死後すぐに地元で走れる機会があることに運命めいたものを感じ、すぐに応募した。
渡辺さんは定年退職後から毎年8、9月には広尾に帰ってきており、今年は10月8日まで滞在を延ばして大会に出場する。現在は知人のコンブ漁を手伝いながらトレーニングに励んでおり、すでにマラソンコースを2度走った。「母親や慣れ親しんだ広尾で走れることに感謝しながら、何とかゴールしたい」と張り切っている。(伊藤亮太)