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帯南商、江陵3回戦へ、十勝勢女子5校初戦突破 春高バレー 道予選

【女子2回戦・帯南商-深川西】帯南商は第2セット、木下亜依がバックアタックを決めて20-9とする

 【札幌】バレーボールの第67回全日本高校選手権大会(春高バレー)道代表決定戦(道バレーボール協会など主催)が18日、道立総合体育センター(北海きたえーる)で開幕し、第2日の19日は男女の2回戦を行った。女子の第3シードの帯南商(道協会推薦)は、深川西(深川1位)を、第4シードの江陵(道協会推薦)は札幌国際情報(札幌4位)をいずれも2-0で破り、3回戦に駒を進めた。帯農(帯広3位)は第2シードの旭川実(道協会推薦)に0-2で敗れた。(北雅貴)

 初日の18日は男女1回戦の計30試合を行い、女子の帯大谷(帯広1位)は七飯(函館3位)に、白樺学園(帯広2位)は小樽商(小樽2位)に、帯農(帯広3位)は倶知安(後志1位)にいずれも2-0と完封勝ちして、19日の2回戦に進出した。帯農は22年ぶりの勝利。本間夕稀(2年、更別中央中出)が所属する札幌大谷(札幌1位)と、三上真穂(2年、帯緑園中出)がメンバー入りする市立函館(函館2位)もストレート勝ちした。

◆帯南商女子、どこからでも攻撃
 4年ぶり5度目の全国切符を狙う帯南商が無難なスタートを切った。破壊力のある松田華奈主将(3年)、内海里香(同)の両レフトエースに、ライトの牧野穂乃香(同)、センターの石原清乃(1年)がアタックやブロックに躍動。木下亜依(同)もバックアタックを決め、どこからでも得点できる力を見せ、30分ほどで勝ち切った。

 冨田誠治監督が「インサイドワークがさえていた」と評価するセッターの中野佑香(3年)が多彩な攻撃を引き出した。マネジャーを含めて部員は8人しかおらず、対面練習はなかなかできない。コンビネーションを合わせるには大会しかない。中野は「(冨田)先生から調子の良い人を使えと言われた。不安もあったが、3年生にとっては最後の大会。思い切ってできた」と笑顔を見せた。

 20日は3回戦と準々決勝が行われる。順当なら準々決勝で1、2年生中心の札幌大谷(札幌1位)と激突する。強敵との対戦に向けて木下は「簡単には勝たせてくれない相手。しっかりつないで練習の成果を出す」と気合を入れていた。

【女子1回戦・帯農-倶知安】第1セット、倶知安の2枚ブロックに力強いスパイクを打ち込む帯農の(4)斉藤麻弥主将(右上)

◆帯農女子「強い気持ちでプレーできた」
 帯農女子は、ストレート勝ちにも派手なガッツポーズは見せず、かみしめるように喜んだ。斉藤麻弥主将(2年)は「経験したことのないすごい広い体育館。ボールとの距離感がなかなかつかめなかったが、強い気持ちでプレーできた」と振り返った。

 サーブが効果的に決まった。第1セットは大澤亜美(1年)、大西紗椰(2年)、第2セットは14-5から吉田雛琳(同)が6連続エースで勝負を決定付けた。吉田は十勝地区予選会で好調だったサーブに磨きをかけ、この日もカーブ回転で鋭く落ちるサーブを放った。「ずっと緊張していたが、コースを狙うことはできた」とほっとした笑顔を見せた。

 斉藤主将と三上淳美(同)はレフトから、大澤はライトからスパイクを何本も決めて貢献した。19日の第2シードの旭川実には歯が立たなかったが、1、2年生だけの新チームが得た自信は大きい。1992年には北大会ベスト4も経験した古豪。搾乳や豚などを世話する実習もあり、練習でもメンバーがそろわず大変なことも多いが、斉藤主将は「楽しめた。多くの人の支えのおかげ」と感謝し、来年の道高体連出場を誓った。

【女子1回戦・帯大谷-七飯】第2セット、ライトから相手ブロックの間を抜くアタックを打つ帯大谷(3)古川舞主将

◆帯大谷女子「いつも通りの試合」
 帯大谷女子は2セットとも1桁失点と七飯を圧倒した。全員が足をしっかりと動かしてレシーブ。右肩のけがで昨冬からレシーバーに専念していた古川舞主将(3年)も今大会からライトに復帰、攻守ではつらつとしたプレーで盛り上げた。「特に緊張もせずにいつも通りの試合ができた」と冷静だった。

 ゆっくりとした展開となり、十勝地区予選会以降に腕を磨いてきた速い攻撃はリズムがつかめなかったが、センターの三塚維菜(同)と中川結翔(同)が力強いアタックで得点を重ねた。サーブも1本のミスもなく、相手に付け入る隙を与えなかった。セッターの福良友歌(同)は「丁寧にトスを上げた。2回戦の旭川商戦はもっと息を合わせたい」と力を込めた。

【女子1回戦・白樺学園-小樽商】白樺学園は第2セット、(6)宇佐見奈々子が速攻を決めて16-9と引き離す

◆白樺学園女子、8強超え狙い攻撃に手応え
 「レシーブから流れに乗った攻撃で盛り上がる自分たちのプレーが、思うようにできなかった」。白樺学園の佐藤結花主将(3年)は苦笑いを浮かべた。昨年のベスト8超えを狙うだけに意識は高い。

 その中でも、レフトの佐藤志畝(2年)が相手の空いている位置に打つ冷静さを見せたほか、クイック攻撃にも手応えはつかんだ。

 昨年もレギュラーだったセンターの宇佐見奈々子(3年)はセッターの佐藤結主将との息も合っており、キレのある速攻で攻撃にアクセントを付けた。中学からバレーを始めた宇佐見は、1年ずつ成長していると実感している。「次も決定力を高くして相手ブロックを引き付け、両サイドのアタッカーを楽にしたい」と話していた。

【女子】
▽2回戦(関係分、19日)
帯南商 2(25-5 25-10)0 深川西
江陵 2(25-17 25-20)0 札幌国際情報
旭川実 2(25-7 25-8)0 帯農

▽1回戦(同、18日)
帯農 2(25-12 25-12)0 倶知安
帯大谷 2(25-4 25-9)0 七飯
白樺学園 2(25-11 25-12)0 小樽商


◆春高バレーについて
第67回 全日本高等学校選手権大会-公式ホームページ
春高バレー-twitter

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