畑の石取り除く一輪車発明 更別の小丹枝さん
【更別】村内の小丹枝(こにし)彰さん(62)が、日常生活で使う道具を多彩なアイデアで便利にアレンジしている。今回は庭作業に煩わしい石を取り除くことができる「篩(ふるい)一輪車」を発明し、特許出願して登録された。
土を運ぶ一輪車の荷台部分をくり抜き、バーベキュー用の網をかぶせて石が混じった砂をふるいにかける。網には家庭用マッサージ器を金具で取り付け、強力な振動が伝わり、砂のみがきれいに落ちる工夫もされている。オーブントースターのスイッチをつなげて活用し、電源のオンオフ操作も手元で簡単だ。
自宅畑は、数年間使わず荒れていた。今春、妻の多恵子さん(58)が「家庭菜園を始めたい」との思いで除草などをしていたが、一個ずつ石を取り除くのに苦労。スムーズに除雪できるスノーダンプ部品「スノーカッター」など、数々の便利品を発明した小丹枝さんが一肌脱いだ。
小丹枝さんは幕別高校自動車課を卒業し、長年自動車整備工場へ勤めていた。「より楽をしながら仕事がしたい」と工具を改良していたことが、発明を始めるきっかけだった。「ないものは自分で作る」と新しいものは買わず、再利用しながら作っている。今回も、材料は全て村内のリサイクルセンターから調達した。
今はスクールバス運転手の仕事を引退し、毎日時間に余裕がある。「今後は発明に力を入れたい。自分の活動に興味を持ってくれる企業や人の輪が広がってくれれば」と笑顔で話していた。(小寺泰介)
◆小丹枝さんの発明について
・除雪快適スノーカッター 更別で販売開始-十勝毎日新聞電子版(2012/01/08)









