十勝海“里帰り”でちびっこ指導 幕別
【幕別】十勝相撲道場(町猿別203、小師国光代表)の稽古場に18日、同道場出身の大相撲幕下力士、十勝海(27)=本名・今泉絢翔さん(帯広出身)=が2年ぶりに訪れ、後輩たちを指導・交流した。
十勝海は帯広南町中を卒業後、広尾出身の横綱・元北勝海の八角親方率いる八角部屋に入門。直前の名古屋場所では幕下で4勝3敗と勝ち越し。17日開催の釧路巡業を終え、盆休みで実家に戻っていた。同道場を訪れたのは2012年8月に十勝場所(音更)に参加して以来。
この日は小師代表や指導者の武藤利浩さんらが見守る中、同道場に通う保育園児から小学4年までの8人が十勝海と土俵でぶつかり稽古などをした。小師代表の息子で7月の全十勝小学生対抗相撲選手権大会で学年準優勝した小師大輝君(幕別小4年)は「おでこを相手の体に上手に当てる方法を学べた。大変勉強になった」と話していた。
小学4年生から道場に通っていた十勝海は「とにかく稽古が厳しく何度も涙した。ある日、あまりにつらく、歩いて家まで帰ろうと飛び出したことも。ただ、プロでやれるのはここでの経験のおかげ。後輩たちが少しでも成長してくれればうれしい」と笑顔。
小師代表は「とにかく明るい人柄。数少ない十勝出身力士として活躍を」と期待。稽古終了後、八角部屋直伝の鶏(とり)ガラベースのちゃんこ鍋を参加者に振る舞った十勝海は「今はけがもなく状態はいい。ぜひ関取に上がれるよう精進したい」と決意していた。20日には部屋に戻る予定。(佐藤いづみ)