まちマイ広尾編 十勝最古133年の歴史、広尾小学校
大丸山森林公園の麓にたたずむ広尾小学校(荻原誠路校長、児童303人)は、分離していた第二小学校と2年前に再統合したばかり。校舎は1976年に開校した第二小を使用しているが、校長室に飾られた「広尾学校」の書が長い歴史を物語っている。
広尾尋常小学校と改称した1892年、新冠御料牧場視察の岩村通俊御料局長官らが来村宿泊して揮毫(きごう)した。同校はこの13年前に人家を借り受けながら「私立広尾教育所」として寺子屋式教育を始めた。十勝最古133年の歴史を持つ。
一帯は漁業の町として栄え、巣立った児童は8500人。運動会は6月ではなく、サケマス定置網漁が終わり昆布漁が始まるまでの7月第1日曜日と決まっている。宮脇道一PTA会長(49)は父親、子供2人と親子3代で通い、思い出の詰まった学校。「親子3代校歌を歌える。共通の幽霊話もありますよ」と笑う。
運動会などは地域住民も観戦。新入生48人を迎えた児童303人は、多くの人に支えられて1年を過ごす。(小寺泰介)