国立劇場の観客から大きな拍手 帯北演劇部が好演
【東京】帯広北高校演劇部(松下結翔部長、部員4人)は24日午後、7月の全国高校総合文化祭(総文祭、佐賀市)で優秀賞に輝いた作品「放課後談話」を都内の国立劇場の大劇場で上演した。多くの演劇ファンや同校演劇部OBらが詰め掛け、4人と顧問が力を合わせた舞台に大きな拍手を送った。
総文祭の上位4校のみが参加できる「優秀校特別公演」で上演した。同部は昨年度の地区大会、全道大会で、今年3月に卒業した3年生が「放課後談話」を演じて最優秀賞を獲得。部員ゼロの危機を乗り越えて4月に1・2年生4人で再スタートし、7月の総文祭での受賞を経て、この日の特別公演出演となった。
「放課後談話」は、高校生2人の何気ない掛け合いで進む作品。演劇部の男子が弓道部を引退した男子を誘うなど、昨年、当時部員が1人しかいなかった同部の状況を交え、顧問の加藤真紀子教諭がオリジナル脚本を書いた。
この日の本番では松下部長(2年)が演じる弓道部の「松下」と賀来海穏(しおん)さん(1年)が演じる演劇部の「賀来」のやりとりに、観客から笑いがあふれた。
伝統ある国立劇場での上演を終え、松下部長は「やりきった。先輩方が全国まで連れてってくれて、本当に感謝の思いでいっぱい」と話し、部員で裏方を務めた陶利哉さん、林知奈さん(ともに1年)らと喜びを分かち合った。
埼玉県から訪れた女性は「高校生のリアルな姿が面白く、笑いながら見られた」と話した。(松田亜弓)