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陸別百年新聞「にぎわい生む『人材』 『寒さ』逆手に全国区」

道の駅に掲げられている映画看板

 陸別町には、冬の一大イベント「しばれフェスティバル」をはじめ、「りくべつ鉄道」や今年終了した「パッチ選手権」など、ユニークでにぎわいを生むイベントがある。誕生には、アイデアを凝らした町民たちの姿がある。

銀幕飾るロケ幾度
「黄色いハンカチ」、来年の朝ドラも

 来年のNHK朝ドラ「なつぞら」の撮影が行われる陸別町は、テレビドラマや映画のロケ地として知られる。その一つが、高倉健さんの代表作「幸福の黄色いハンカチ」(1977年公開、山田洋次監督)だ。

映画に出演した思い出を振り返る佐々木さん

副町長夫妻、新婚時代に「新婚」役 町民が共演、交流も
 陸別駅舎や駅前の「かわもと食堂」でロケが行われた。櫻井牧場(弥生)では、桃井かおりさんが運転する自動車が牧草に突っ込むシーンも撮影されている。浜田旅館には健さんや山田監督らスタッフが滞在した。

 映画にはこんなワンシーンがある。三脚にカメラをセットし記念写真を撮ろうとしていた新婚カップルの前を、武田鉄矢さん演じる若者の自動車が無神経に横切り、車両しか写っていなかったというコミカルなシーン。

 このカップルこそ実は、現副町長の佐々木敏治さんと夫人の寿美子さん。寿美子さんは浜田旅館の浜田始代表の妹で、映画撮影が行われた年に結婚式を控えていた。これを知った山田監督が、エキストラとして2人に出演を打診したのだった。

 緊張で表情が硬くなったという佐々木さん。撮影後、山田監督や武田さんに「どうでしたか」と聞くと、笑われながら「いいんじゃない」と言われ、うれしかったという。結婚式には山田監督や撮影スタッフから祝電が届き、2人の門出に花を添えた。佐々木さん夫婦は公開された映画を、新婚旅行で訪れた京都で鑑賞した。

 印象に残るのが3万円の出演料。当時の佐々木さんの給与の3分の1に相当した。佐々木さんは「エキストラのバイト料は当時、せいぜい数千円程度だったのでは。きっと、ご祝儀としてはずんでくれたのだろう」と話している。

「りくべつ鉄道は官民連携のたまもの」と話す石橋会長

官民の連携 「鉄道」好例 石橋強商工会長
 列車の運転体験などが楽しめる「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」。運営する町商工会の石橋強会長(67)は、「人口が少ない町の中にあって、元気のもとになっている」と話す。

 廃線となった旧ふるさと銀河線の車両や線路を活用した「りくべつ鉄道」は今年開業11年目。鉄道ファンを中心に認知が進み、2017年度の売り上げは過去最高を更新する1114万円を記録した。利用者数は4500人に及ぶ。

 石橋会長は「官民連携が成功した好例。行政とわれわれが互いに出来ることをうまく役割分担できているのでは。連携の良さは十勝一」と胸を張る。

 整骨院や薬局、すし店など町内の不足業種を補完する複合施設「コミュニティープラザ☆ぷらっと」では、町が用地を取得、建設費は経産省の補助事業を活用し、足りない部分は町が補助した。

 石橋会長は「これからも他のマチにはない、陸別ならではの特色あるまちづくりに取り組みたい」と意欲を見せる。

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旧国鉄士幌線の廃線印を販売 上士幌ぬかびら源泉郷で

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