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幕別、広尾で避難勧告 大雨 大樹218ミリ 帯広99ミリ 台風18号

土のうを積み排水作業にあたる住民(18日午前9時半ごろ、広尾町内で。新井拓海撮影)

 日本を縦断し、各地で大きな被害をもたらした大型の台風18号は18日午前10時すぎ、桧山地方に上陸した。台風の接近に伴い十勝地方は風や雨が強まり、交通機関の運休や道路の通行止め、正午現在、広尾、幕別の2町で避難勧告が発令されるなど、市民の生活を直撃した。

 大雨となった十勝地方は降り始め(17日午後9時)から18日正午までの総雨量は、大樹218・5ミリ、広尾214ミリ、幕別町糠内132ミリ。帯広は99ミリ。日最大1時間降水量は大樹85ミリ、広尾69ミリ、帯広は32・5ミリ。記録的豪雨に見舞われた大樹は、総雨量が9月の平年値(198・2ミリ)を超え、わずか一日足らずで1カ月の総降水量を上回った。日最大1時間降水量は観測史上1位を更新した。

 帯広測候所は十勝全域に大雨警報(土砂災害)、洪水警報を、十勝沿岸部には暴風警報、波浪警報を発表。大雨による土砂災害、河川の増水・氾濫、高潮による浸水、暴風や高波に警戒するよう呼び掛けている。

 管内の交通機関は運休が相次ぎ、国道や道道などは一部で通行止めとなった。JR北海道は石勝線の南千歳-新夕張・夕張間で、18日の始発から運転を見合わせた。このため札幌-帯広間のスーパーとかち1~8号と、札幌-釧路間のスーパーおおぞら1~8号の特急16本が運休した。

 空の便は、エア・ドゥが午前7時15分羽田発の帯広行きなど計4便の欠航を決めた。通行止めは国道38号が浦幌町帯富-直別間(17キロ)で、国道336号が広尾町ツチウシ-日高管内えりも町目黒間(18・1キロ)など。

 浦幌、本別、大樹では暴風雨の影響とみられる停電が発生。北電によると浦幌は約130戸で午前10時ごろから停電が発生。午後0時15分現在、30戸が停電中。本別では80戸、大樹でも停電が確認された。

 台風18号による大雨を受けて、管内の自治体では災害対策本部を設置し、避難勧告や避難準備情報を出すなど対応に追われた。

 広尾、大樹、本別、幕別では災害対策本部を設置。広尾は音調津など8行政区(228世帯、437人)に避難勧告を発令し、避難所を2カ所設置した。幕別町は忠類全域(760世帯、1560人)と猿別川西側(104世帯、240人)に避難勧告を発令した。本別町は土砂災害警戒区域対象の7自治会(191世帯、352人)に避難準備・高齢者等避難開始を、浦幌町も1670世帯、3326人に避難準備をそれぞれ発令した。

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