広尾37センチ 春足踏み
帯広降雪10センチ
低気圧の接近に伴い、21日夜から22日朝にかけ、十勝地方は南部を中心に大雪が降った。帯広測候所によると、22日午前9時までの24時間降雪量は最も多い広尾で37センチを記録、帯広は10センチだった。雪解けが進み春へ向かっていた季節の歩みは、足踏み状態となった。
南から比較的暖かく、湿った空気が入ったため、南部で降雪量が多くなった。他地点の24時間降雪量は大樹27センチ、本別19センチなど。雪の影響で、広尾と浦河を結ぶ国道236号野塚峠は一時、雪崩の恐れがあるとして通行止めとなった。帯広開発建設部は管内全域の国道に除雪車を出動させた。
帯広で10センチ以上の降雪を記録したのは、1月22日以来2カ月ぶり。市内では歩道などに湿った重たい雪が積もり、住民らが雪かきする光景もみられた。
広尾町内で22日午前、シルバー人材センターの事業で高齢者宅の除雪を行っていた近江良熈(よしひろ)さん(73)は「朝から15軒ほどの除雪をしたが、かなり重たい雪で大変だ」と苦笑いを浮かべていた。
ただ、22日正午の帯広の気温は平年より2・8度高い6・6度になるなど、各地で気温が上昇。降り積もった雪は解け、道路には水たまりが広がった。
同測候所によると、23日の天気は晴れのち曇りで、帯広の予想最高気温は6度。(池谷智仁、伊藤亮太)