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銀河線の記憶をバスに「帯広陸別線」10年記念車運行

銀河線の気動車を模したラッピングバス。出発セレモニーでは運転手に花束が贈られた(21日午前11時50分ごろ、道の駅オーロラタウン93りくべつ前で、塩原真撮影)

 【陸別】廃線から丸10年が過ぎた「ふるさと銀河線」の気動車をモチーフにしたラッピングバスの運行が21日、同線の代替バスが走る「帯広陸別線」で始まった。バスが出発する正午前、道の駅オーロラタウン93りくべつ前の停留所に関係者が集まり、出発セレモニーが行われた。

 この日は、銀河線の廃線(2006年4月20日)翌日に代替バスの運行が始まってからちょうど10周年の節目の日。ラッピングバスは、町が同線を動態保存している「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」と道の駅をPRしようと、国の地方創生加速化交付金を活用した事業として企画した。

 バスは白地を基調に、緑と青のラインが入った銀河線の気動車を模したデザイン。ボディーの下部に「ふるさと銀河線 りくべつ鉄道」の文字。車両の前後部に銀河線のロゴマークをあしらい、後部の窓には町のマスコットキャラクターの「しばれ君」と「つららちゃん」がデザインされている。

 午前11時50分からの出発式には、町や町商工会などから約30人が出席。佐々木敏治副町長が「大いにバスを利用し、今後の路線維持に協力を」とあいさつ。町商工会の藤田あいりさんがバスの運転手山岸留美さんに花束を手渡した。バスは正午、10人の客と「しばれ君」「つららちゃん」を乗せて出発した。

 代替バスは十勝バスが帯広-陸別間(115キロ)を1日9往復運行(土・日・祝日は7往復)。7台の車両のうち2台をラッピング化し、来年3月末まで走らせる。野尻秀隆町長は「地域の足としての路線を守る思いを伝えるとともに、町の観光PRの一助にしたい」と話している。(鈴木裕之)

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