ぶらりマチ歩き まちの食材 良さ伝える空間 まちマイ豊頃編
二宮地区にアットホームなカフェがあると聞きつけたのは、大雪から間もない11月下旬のことだ。二宮地区に向かう道中は一面が雪景色。慎重に車を走らせ、茂岩本町から続く道道をしばらく進むと、右手に見えるかわいらしい看板が目印だ。
イルミネーションで彩られたアーチで玄関先が装飾されていた。ドアを開け、店内に足を踏み入れると、そこには木のぬくもりが感じられる家具やキッチン、どこか懐かしい落ち着いた空間。出迎えてくれた店主の原桃子さん(67)の笑顔がさらに癒やしを与えてくれる。
十勝産小麦をはじめとして、地元食材を使ったこだわりのピザやパンが同店の看板メニューだ。地元住民はもちろん、町外から足を運ぶ人も多い。地元の野菜や海産物を使ったピザは、体験移住で豊頃を訪れている人たちに好評で、原さんは「少しでもこの土地の良さを分かってもらえたらうれしい」と笑顔。
取材中、同店自慢のあんパンも頂いた。手のひらに載せると少し重みを感じたが、口に運んでみると、あっさりした手作り餡(あん)と生地のもっちりとした歯応え。大満足でぺろりと平らげてしまった。
店舗隣には原家の資料館があり、二宮報徳ゆかりの貴重な資料などを展示している。来店した際は、ぜひ立ち寄てみては。(太田道子)
<メモ>
町二宮153、015・574・3529。土・日曜日に営業し、営業時間は午前11時~午後4時。
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