高速機でデータ取得 大阪府立大得竹助教ら 大樹で宇宙往還機制御実験
【大樹】大阪府立大学大学院工学研究科の得竹浩助教らが、11日まで町多目的航空公園で、宇宙往還機が着陸する際に必要な機体制御のデータを取得する実験を行った。同大の大樹での実験は4回目で、今回はより高速で滑空する実験機を使用した。
得竹助教は独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の受託研究として、同科の岡田周一さん(2年)とともに、宇宙往還機の地上着陸の際の機体制御について実験を進めている。大樹にはこれまで得竹助教が2007年に2回、09年に1回、岡田さんは07年と09年に1回ずつ訪れている。今回はスタッフ2人と合わせて4人で8日に来町した。
実験は9日から始まり、発泡スチロールより強度が高いスタイロフォーム製で、これまでより滑空速度の大きい実験機(全長80センチ、幅50センチ)を使用。実験機はバルーンにつり下げられたまま高度50メートル〜300メートルまで上昇、タイマーで切り離された後、自動制御機能でバランスを保ちながら、雪が積もった地上に着陸した。
3日間にわたり、同様の実験を約20回繰り返した。取得したデータは今後、研究室で解析する。
岡田さんは「滑空中に風の動きを予測し、自動制御できる機能も確立していきたい」と話していた。
(佐藤圭史)