「民間主導で宇宙開発」 HASTICセミナー秋葉理事長が現状分析 大樹
【大樹】NPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC、札幌市)のセミナー「宇宙開発の新しい流れは北海道から」が24日、町経済センターで開かれ、民間主導による宇宙開発の芽生えが紹介された。
昨年3月以来となる今回のセミナーは3者が講演。約50人が来場した。
HASTICの秋葉鐐二郎理事長は、宇宙開発50年の歩みを紹介。「各国の宇宙開発予算が減少する中、最近では大学や企業など民間が宇宙に目を向けるようになった」と現状を分析、町多目的航空公園についても宇宙産業の拠点として「脚光を浴びる時期に来ている」と述べた。
続いて、伊藤献一HASTIC専務理事が地上から約100キロ上空の宇宙空間で遊覧飛行を楽しむサブオービタル有人飛行について解説し、米ロケットプレーン社が作製したコンピューターグラフィックスで、十勝から小型ジェット機が飛び立つ映像を上映した。
最後に永田晴紀北大大学院助教授が、町で2002年から実験を繰り返しているハイブリッドロケットについて講演。管理コストの掛かる火薬を使わず、プラスチックを燃料とする世界最小・最安価の液体酸素ロケットエンジンなどについて解説した。(松村智裕)