豊頃のエレゾが「世界に伝えたい店」に 英字新聞が選出
【豊頃・東京】英字新聞ジャパンタイムズ主催の2024年レストランセレクションに、豊頃町のオーベルジュ「エレゾ エスプリ」など全国10店舗が輝いた。ジビエ(野生鳥獣の肉)を含む独自の食肉文化を紡いできたエレゾには唯一、「Restaurant of the Year」が贈られた。
日本人が選ぶ、世界に伝えたい日本のレストランリスト「The Japan Times Destination Restaurants」として、2021年から毎年発表している。「日本の風土の実像は都市よりも地方にある」との考えから、東京23区と政令都市は対象から除いている。
今年を代表するレストランに選ばれた「エレゾ エスプリ」は、食肉加工・飲食業のエレゾ社(豊頃町、佐々木章太社長)が運営する、宿泊施設を備えた郊外型レストラン(オーベルジュ)。同社は狩猟や飼育から解体、加工、飲食サービスまで一貫して手掛ける。町の名品づくり事業として発案したテリーヌを直売所で販売し、ふるさと納税返礼品に活用するなど、土地の魅力を道内外にアピールしたことも評価された。
28日に都内で表彰式が開かれた。佐々木社長は「と畜場従事者や自然を守る人々の恩恵で、料理を作ることができる。フードチェーンの中で報われていない人に光をともせるような、説得力ある事業を積み重ねてきた。引き続き応援してほしい」と語った。(池谷智仁)