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「人と地域つなぐ場所に」 管理・運営の齋藤さん まちなかキッチンスタジオ 13日から一般開放 中札内

キッチンスタジオを「人と地域をつなぐ場所にしたい」と意気込む齋藤代表

 【中札内】中札内村が役場旧庁舎跡地に新設した「まちなかキッチンスタジオ」が13日から一般開放される。レンタルキッチンや加工調理室などを備えた施設を管理・運営するのは、村内の合同会社カランメール(齋藤実子代表)。食の6次産業化プロデューサーの資格を持つ齋藤代表(48)は「キッチンスタジオが食を通じて人と人、人と地域をつなぐ場所になるよう活動していきたい」と張り切っている。(斉藤さゆり通信員)

 施設は4台の調理台を配したレンタルキッチン、専門調理機器を置く加工調理室、作った料理を楽しむ食事スペースを備える。

 運営スタッフは、本別町農産物ものづくり館「ゲンキッチン」の元専任職員浅井士朗さん(61)や中札内村出身の管理栄養士など齋藤代表を含めて5人。4月から指定管理者として、施設の利用開始に向けて準備を進めている。

 齋藤代表は埼玉県出身。全日本空輸(ANA)の元客室乗務員で、2007年に夫が赴任した陸別町に移り住んだ。13年には観光でよく訪れていた中札内村に移住。子育てをしながら村の保育園でパートとして働く傍ら、趣味のお菓子作りの経験を生かし、村内の農家が経営する野菜加工品会社のクッキー開発に携わった。

 それを機に道の駅なかさつないから出品の誘いを受け、「中札内らしいお菓子を作りたい」と20年に菓子製造卸会社カランメールを設立した。オリジナルのクッキーやカステラを道の駅の物産販売所あんてぃーで販売。「なかさつない卵の生カステラ」は、「手作りの優しい味」と村民や観光客から人気を集める。

 お菓子の製造・販売を通じて、住民でつくる協議会などへの参加も増え、「キッチンスタジオ及び改善センターの指定管理者」への応募も周囲から勧められた。キッチンスタジオについての住民と行政の意見交換会に出席するうち、「ふつふつとアイデアが湧き、頑張ってみようという気になってきた」と話す。

 キッチンスタジオは既に利用申し込みの受け付けを始めており、「食育活動や加工品作りなど、どんどん利用してもらいたい」と呼び掛ける。また自主事業として「食をテーマにした講座や料理教室を企画していく」と意欲を語る。

 加工調理室とレンタルキッチンの利用は各室1時間300円。3日前までの予約が必要。開館時間は午前9時~午後5時(夜間利用は午後10時)まで。水曜定休。予約と問い合わせは農村環境改善センター(0155・67・2250)へ。

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