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開業120周年の浦幌駅 祝賀ムード広がる

開業120年を記念したポスターなどが掲示されているJR浦幌駅の待合室

 【浦幌】1903(明治36)年12月25日に音別(現釧路市)-浦幌間の鉄道が開業した。この時、十勝で初めて営業を始めた駅が、現在のJR浦幌駅と厚内駅だ。浦幌町立博物館(佐藤亘館長)は、これら2駅に開業120周年を祝う掲示を行い、節目の年を祝っている。また、浦幌町出身者がキャンドルを配って祝意を示すなど、町内では祝賀ムードが広がっている。(吉良敦)

 鉄路は04年に利別駅(池田町)まで延び、05年10月21日には帯広駅が開業し、釧路と帯広がつながった。

 同博物館は浦幌駅構内の待合室でポスター、写真各4枚と年表、鉄路と付近の史跡・自然案内図を展示している。ポスターは「十勝の鉄道史」「十勝河口都市の夢」「鉄道忌避伝説の誕生」などで、鉄路が決まるまでの経緯などを紹介。同博物館の持田誠学芸員は「開業記念日でもあり、鉄道のルートがどのようにして決まったのかという観点でポスターを選んだ」と説明する。

 写真は「鉛筆工場からの出荷」「行商と鉄道郵便」などで、木材の町・浦幌を改めて伝えている。持田学芸員は「町のルーツとも関わる鉄道の歴史を知ってほしい」と来場を呼び掛けている。

 同博物館は来年2月23日~4月20日に「十勝の鉄道120年」を開催する予定で、鉄道に関する思い出を集めている。連絡先は同博物館(015・576・2009)へ。

「キャンドルをともして120周年を祝おう」と呼び掛ける小島さん

キャンドル配り祝意
 中学校卒業まで浦幌町で過ごし、現在英語講師などを務めている小島佳祐さん(35)=音更町在住=は、浦幌駅の開業120周年を記念してキャンドル120個を浦幌町内の認定こども園と小中学校に配り、同駅にも約20個を置いている。

 キャンドルは大樹町の「North Candles(ノースキャンドル)」の大豆由来の油を使ったもので、アップルシナモン、ユズ、ローズの香りがする3種類(各40個)。キャンドルのパッケージは小島さんの小中学校時代の同級生がデザインした。自由に持ち帰ることができる。

 昨年から週2日程度、浦幌で農作業に従事している小島さんは「開業記念の25日はクリスマスの日。キャンドルの火を眺めながら、町のことや自分のことを見詰め、思い出をつくってみませんか」と呼び掛けている。

関連写真

  • 「祝・開業120年」などの掲示物が貼られたJR浦幌駅

    「祝・開業120年」などの掲示物が貼られたJR浦幌駅

  • 「キャンドルをともして120周年を祝おう」と呼び掛ける小島さん

    「キャンドルをともして120周年を祝おう」と呼び掛ける小島さん

  • 小島さんが作った120周年を祝うキャンドル

    小島さんが作った120周年を祝うキャンドル

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