旧長崎屋の空きフロア活用 「タミヤ」公認のラジコン大会開催
旧店舗の空きフロアを有効活用しよう-と、帯広市内の旧長崎屋帯広店2階で4日、ラジコンメーカー「タミヤ」の公認大会「タミヤチャレンジカップ」が開かれた。十勝管内や札幌などの計45人が出場し、特設コースでは「愛車」が白熱したレースを展開。来場者約100人も、コンマ数秒を競い合うデッドヒートの数々に、盛んに拍手を送っていた。(高井翔太)
市内のラジコンショップ「十勝ラジコンサーキット」(TRC)の三木一郎代表(49)が、「青春時代にオープンした長崎屋で、にぎやかなイベントを開催し、恩返しができれば」と企画。TRCの常連客らも賛同し、2021年「タミヤグランプリチャンピオン決定戦」に北海道代表で出場・準優勝した市内の北村直也さん(42)が、コースの設計を担当した。
特設コースは縦10メートル、横25メートルの大きさで、店舗ビル2階の約4分の1を使用。大会は6クラスで行われ、レースMCとして活躍するタミヤの大畑彰広氏が実況。「ペットボトルのような素材だが、車体は約1・5キロもある」などと、分かりやすい解説で盛り上げた。
出場者は、プロポ(操縦機)で愛車を自由自在に動かし、ZEROクラスではTRCに週2日通う芽室町の会社員杉山勝彦さん(47)が優勝。「ラジコンを知らない観客が見てくれるとうれしい」と笑顔を見せ、「小学生の時にオープンし(動く歩道のような)エスカレーターと吹き抜けが忘れられない」と、長崎屋の思い出も感慨深く語った。
迫力あるレースは、観客も魅了。音更木野東小6年の澤村夢(のぞみ)さん(12)は「いろんな車が走って面白い」と目を輝かせ、表彰式後には、ジャンケン大会もあり、館内には歓声も響き渡った。
大会を無事に終えた三木代表は「にぎやかな長崎屋に一日だが戻ったかなと思う」とし、「人の集まる場所になってくれたらうれしい」と願った。