難しいIT用語に解説を、柏葉の加藤さんが全国サミットで提言へ
スマートフォンやインターネット環境に関する課題について語り、解決方法について高校生が話し合う「高校生ICT(情報通信技術)カンファレンス2023in帯広」が1日、帯広市内のとかちプラザで開かれた。参加した3校の生徒5人は、世代や生活環境で生じるデジタルデバイド(情報格差)に着目し、改善を提言。帯広柏葉高2年の加藤愛子さん(17)が代表して、11月に東京で開かれる全国サミットで発表することになった。(細谷敦生)
安心ネットづくり促進協議会などでつくる実行委員会が主催。今年は帯広や札幌など全国約15カ所で開かれており、4年ぶりの対面開催となった。
この日は帯広柏葉高、鹿追高、釧路湖陵高から5人が参加。「今、高校生が考えるデジタルシティズンシップとは-デジタルウェルビーイングな社会を目指して-」をテーマに、これまでの経験や生活の中で感じた疑問などを出し合った。意見交換の内容を踏まえて、政府に提言するためのプレゼンテーション制作まで行った。
生徒はインターネットへの依存やプライバシーの問題、学校生活でのタブレット端末の使い方など、普段の生活で感じている疑問を話し合った。
その中で出たのは「誰もが平等にデジタル社会で生きていく」ことの重要性。今回のテーマに掲げられた、デジタル技術を用いて積極的に社会参加する能力を意味する「デジタルシティズンシップ」、テクノロジーを健全に使用して心身ともに健康になる「デジタルウェルビーイング」自体も「意味が分かりにくい」との声が上がった。
5人は、世代や生活環境で生まれるデジタルデバイドについて、難しい用語を解説するサイトをデジタル庁に作成してもらいたいと提言をまとめ、発表した。全国で発表する代表者は生徒間で決め、加藤さんを選出。加藤さんは「難しい横文字が分からないことで格差が生じていると思ったのでこのテーマにした。今日はとても緊張して早口になってしまったので、東京ではもっと工夫して発表したい」と話していた。