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「家族成人式」で感謝伝えて 京屋呉服店が新事業

新事業「家族成人式」のセレモニーの様子

 帯広広小路の京屋呉服店(宮本征和代表)は6月から、成人式の前撮り撮影と合わせて行う「家族成人式」を始めた。コロナ禍で式が中止になり、節目を祝う場の重要性を実感したことがきっかけで始めた新事業。自治体の催す式とは異なる新しい「家族のための成人式」が注目を集めそう。

 「家族成人式」は和装関連事業を手掛ける京都プロデュース(京都)の商標。30万人の商圏に1件のテリトリー制で行っており、道東エリアでの加盟店は京屋呉服店のみ。前撮り撮影後に約15分間、家族の時間を設け、スタッフの司会進行でセレモニーを実施。普段言えない感謝や思いを伝え合うなど、晴れの日にふさわしい内容が用意されている。

 同社は、管内の多くの地域で成人式が中止となった2021年に独自の成人式サービスを企画。衣装の貸し出しや写真だけでなく、トータルでの成人式サービスの提供を目指して取り組んできた。宮本代表は「家族同士で面と向かって思いを伝え合う機会は多くない。人生の節目にありがとうの言葉やエールを伝えることは、とても大事なこと」と話す。

 昨年12月に京都プロデュースとパートナー契約を結び、6月から事業を開始。式の途中に涙する姿も見られるなど、好評だという。15日に前撮りと「家族成人式」を行った、新成人の荒穂乃佳さん(19)は「子どもの頃は感謝の気持ちを面と向かって伝える機会がたくさんあったけれど、最近はあまりなかった。お母さんも喜んでくれてよかった」と話し、母の綾子さん(46)は「お互い思いを伝える良いきっかけになる。普段このような機会はないからありがたい」と笑顔だった。

 宮本代表は「これからもっと精度を高めていき、一生に一度の節目を彩る手伝いができれば」と話している。(児玉未知佳)

関連写真

  • 新事業の「家族成人式」。セレモニーでは普段言えない思いを伝え合う。右は宮本代表

    新事業の「家族成人式」。セレモニーでは普段言えない思いを伝え合う。右は宮本代表

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