然別湖の遊覧船、今季の運航開始 知床遊覧船事故受け安全装備の確認徹底
【鹿追】今季の然別湖の遊覧船運航が21日、始まった。10月末まで毎日運航され、普段はなかなか見ることができない湖上からの風景を楽しめる。
遊覧船は、然別湖畔温泉ホテル風水が1963年から運航。来年で“還暦”を迎える。過去には船上結婚式が行われたこともある。
同ホテル前の桟橋発着で1周約40分。同ホテル統括部長の井上貴生さんは「季節によって湖岸のエゾムラサキツツジ、シャクナゲ、秋の紅葉と湖上からしか見られないすばらしい景色を楽しめる」と話す。
同日は午前10時発の今季初便前に、関係者が遊覧航路を試験運航し、船体や航路上の状況を確認。船上で安全を祈願した後、救命胴衣の数など安全装備品を念入りにチェックした。知床での遊覧船事故があっただけに、関係者にとっては例年以上に気を引き締めての船出となった。
初便に乗船した旭川市の北拓弥さん(31)、沙夜香さん(36)夫妻は遊覧船を楽しむために然別湖を訪れた。沙夜香さんは「思ったより乗り心地が良かった。歴史などが分かる船内放送も良かった」と話していた。
午前8時~午後4時まで1時間ごとに運航。大人1100円、小学生550円。強風など天候によって運休する場合もある。
問い合わせは同ホテル(0156・67・2211)へ。
(平田幸嗣)