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十勝でもアカデミー効果に期待 映画ドライブ・マイ・カー上映へ

4月8日からの十勝初上映をPRするシネマ太陽帯広のスタッフ

 第94回米アカデミー賞の国際長編映画賞に輝いた「ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介監督)。日本映画としては2009年の「おくりびと」(滝田洋二郎監督)以来となる同賞受賞の快挙に、十勝の映画館や原作本を置く本屋などは「アカデミー効果」に注目している。

 同作は村上春樹さんの短編小説が原作。妻を亡くした舞台俳優・演出家の男性の喪失と魂の癒やしを描いている。

 十勝での劇場上映は、4月8日からのシネマ太陽帯広(帯広市西3南11)が初めて。柏浦亜紀恵統括マネジャーは「日本アカデミー賞を受賞するなど作品の評価が高く、40~60代のお客さまから上映を要望する声が多かった。米アカデミー賞後に上映できて良かった」と話す。上映期間は2~3週間の予定。「ぜひ大きなスクリーンで鑑賞してほしい」とPRする。

 作品のDVD、ブルーレイは2月18日に発売され、TSUTAYA帯広WOW店(帯広市西4南29)ではレンタル用に「大作級の枚数」という47枚をそろえている。当初は全体でも上位の貸し出し数を記録。その後やや落ち着いたが、米アカデミー賞授賞式が近づくにつれて、借りる人が再び増えてきたという。佐藤真悟店長は「受賞を契機にレンタルがさらに増えるのでは」と見込む。

米アカデミー賞ノミネート発表以降、品薄状態が続く「女のいない男たち」(くまざわ書店帯広藤丸店)

原作小説に注目 市内書店も品薄
 くまざわ書店帯広藤丸店(帯広市西2南8)では受賞を受け、「祝 アカデミー賞国際長編映画賞受賞」のポップを掲げた。原作の同名小説が収録された「女のいない男たち」(文春文庫)は、同店では映画が公開された昨年8月と米アカデミー賞のノミネートが発表された2月に売り上げを伸ばした。

 2月以降は品薄状態で、追加注文をしてもなかなか入荷されない。28日夕方時点の同店の在庫は7冊のみとなっている。

 全国のくまざわ書店グループの週間ベストセラーでは、先週(21~27日)9位にランクイン。佐藤留美店長は「これからもっと伸びるでしょう。重版されると思うので、うちにも入ってきてほしい」と期待を寄せた。(松村智裕、澤村真理子)

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