クランベリー工場新設へ 帯広西19条北工業団地内に集約 スイートポテト製造能力1・5倍に
スイートポテトなどが人気の菓子製造販売「クランベリー」(帯広市、水戸部公平社長)は、帯広市西19北2に菓子製造工場を新設する。来年、創業50周年を迎える中、分散していた製造拠点をまとめ効率化を図ることなどが狙い。同社によると、主力のスイートポテトの製造能力は年間最大で1・5倍となる。早ければ来年8月中の稼働を目指している。
同社は1972年、アンデルセンとして市内西2南6(現本店)で創業。スイートポテトが主軸で、読谷(よみたん)ソフトなども人気。現在は管内直営5店の運営のほか、全国の北海道物産展への出展も積極的に進めている。
製造拠点は創業以来、本店内に併設の工場が主軸。手狭になり、2000年に本店西側にスイートポテト専用工場を増設、さらに03年には弥生通り店内に焼き菓子の製造部門を移すなど、3カ所に分散していた。一方、スイートポテトなどの販売は年々伸びており、手狭になってきていた。
新工場は帯広西19条北工業団地内。敷地面積5667平方メートル、鉄骨造り2階建て945平方メートル。工場と本部事務所を設ける。大型のリールオーブンやショックフリーザーなどを新調、スイートポテト原料だけで現在は年間18万2500キロを使用しているが、1・5倍の製造能力が発揮できるとする。
総事業費は約6億円を想定。12日に地鎮祭を行い、年内に基礎工事、来年7月完成予定。移転作業などを経て、8~9月の新工場での稼働を目指す。現工場の活用策は現在検討中。
水戸部社長は「以前は販売と製造の拠点が併設していたことで人を弾力的に動かせるメリットがあったが、近年は分業化しており、生産拠点が分散していることのデメリットの方が大きかった」とし、「来年は50年の節目。製造の効率化を図り、スタッフの労働環境向上にもつなげたい」としている。(佐藤いづみ)