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「中トロ」の牛肉を全国に トヨニシファームの新ブランド「帯広牛」

トヨニシファームが10日から「帯広牛」として売り出す牛肉(中央が小倉社長)

 トヨニシファーム(帯広市豊西町、小倉修二社長)は5日、同社で育てた交雑牛(F1)の牛肉を「帯広牛」のブランド名で売り出すと発表した。愛称は「ブレンデッドビーフ」(ブレンド=混合=した牛の意味)。主力ブランドの「豊西牛」(ホルスタイン雄牛)と合わせて、道内外の消費者に十勝産牛肉の良さを発信する。

 5日に同ファームで発表会を開き、ロゴマークを披露した。商標登録を申請しており、10日から「帯広牛」の名称で販売する。

 「帯広牛」は黒毛和牛の雄とホルスタインの雌を掛け合わせた牛で、同社では2016年から肥育し出荷している。ホルスタインより脂が乗り、肉質や肉量が優れている。ブランド展開を見据え、肉質や霜降り具合を調整、芳醇(ほうじゅん)なうま味と香りが出るよう粗飼料にナッツ類を加え、改良・研究を重ねた。

 民間機関による牛脂肪の分析では、「帯広牛」のオレイン酸(脂肪酸の一種)含有割合は55・8%。交雑種の平均より高く、黒毛和牛に迫る数値が得られたとしている。

 交雑種は和牛より価格が安く、外食・観光産業を中心に引き合いがある。交雑種はなじみが薄いため「ブレンデッドビーフ」の愛称を付け、「豊西牛」と差別化を図る。

 ロゴマークは「帯」の字を「牛の顔」に見立てたデザイン。「赤身肉」のホルスタイン種と黒毛和牛の混合をイメージし、背景は「黒みがかった赤色」にしている。

 小倉社長は「帯広牛は霜降りの脂身が特長。マグロに例えると豊西牛は赤身、黒毛和牛は大トロ、帯広牛は中トロ。自信を持って帯広牛の名前で送り出したい」と話している。

 同ファームは現在、計5200頭を飼育、うち交雑種は1500頭。来年秋には交雑種は2000頭体制に拡大、月間出荷頭数を80頭とする計画を立てている。(松岡秀宜)

10日から店頭に
 帯広牛は10日から、回転ずし・なごやか亭の帯広市内3店がローストビーフ握りとして提供、帯広市八千代牧場のレストランカウベルハウスではステーキとしメニューに加わる。藤丸の食品売り場・精肉コーナーでも販売される。

 トヨニシファームの販売・加工事業部(帯広市西3南35)では毎週土曜日に直売、同社ホームページでも扱う。

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  • 10日から「帯広牛」の名称で売り出されるトヨニシファームの交雑種と小倉社長

    10日から「帯広牛」の名称で売り出されるトヨニシファームの交雑種と小倉社長

  • 「帯広牛」の特長などを説明する小倉社長(中央)ら

    「帯広牛」の特長などを説明する小倉社長(中央)ら

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